作りの時によく出てくる用語です。少し知っていると理解が深まるかもしれません。
基本材料
小麦粉、酵母、塩、水の4つの材料のこと。基本材料で作ったものの代表がフランスパン。
副材料
砂糖、油脂、卵、乳製品など、パンに風味や甘味や香りをつけたり、ボリュームに影響する材料。
グルテン
小麦特有のタンパクのグルテニンとグリアジンが水と結合して、力が加わることで形成される組織。
クラスト
食パンで言うところの耳。パンの外側の皮のこと。
クラム
食パンで言うところの耳以外のやわらかい部分。パンの内側の中身のこと。
リーンなパン
副材料を使用してないか、ほとんど使用してない基本材料がメインのシンプルなパン。質素なパン。
リッチなパン
副材料を多く配合した甘味や香りやコクのあるパン。豊潤なパン。
ハード系
主にリーンなパン。焼けた時の小麦粉の香りと発酵による風味と旨味を引き出したパン。フランスパンのようにクラストがバリっと硬いパン。
ソフト系
主にリッチなパン。副材料を多く配合してやわらかく、ふっくらとしたパン。
すだち
パンの断面に見られる穴のこと。生地の中にあった気泡の跡。
ミキシング
パン生地の材料をミキサーによって捏ねて、生地を作る工程のこと。
発酵
酵母(イースト菌)が糖質を分解する工程(アルコール発酵)。アルコール発酵することで炭酸ガスを生成します。グルテン組織が炭酸ガスを保持し、炭酸ガスの量がどんどん増えることで生地が膨張します。また炭酸ガスの他にエタノールや有機酸なども生成されることで、パンの風味が得られます。
フロアタイム
ミキシングによって完成した生地を発酵箱に入れて行う一次発酵。昔、捏ね上がった生地を箱に入れてフロア(床の英語)に置いて発酵をさせていたので、生地を発酵させる時間をフロアタイムと言います。
パンチ
一次発酵により膨張した生地を押さえたり、折りたたんだりする工程。生地内の炭酸ガスを放出して、酸素を取り込みイーストを活性化させます。また緩んだグルテン組織の緊張を強化します。パンチ後の発酵が二次発酵。
分割
生地を一定の重量に切り分けること。
丸め
分割した生地を球状に丸くしたり、四角く折りたたんだりして生地の表面に張りを持たせる作業です。生地の表面に張りグルテン組織を緊張させることで、あらゆる方向に伸展性を持たせます。
ベンチタイム
丸め終えた生地を休ませて生地の緊張を緩ませる工程。丸めた直後は成形しにくいため、生地を休ませることで、伸長性と伸展性を回復します。昔、分割して丸めた生地を作業台横のベンチで休ませてから成形していたので、成形する前に生地を休ませる時間をベンチタイムと言います。
成形
生地を目的の形にする工程です。棒状、丸形やフィリングを包んだり型に詰めたりします。
最終発酵
成形後の生地をある程度のボリュームまで発酵する最後の発酵時間のこと。生地の発酵状態の見極めが重要です。
焼成
最終発酵を終えた生地をオーブンに入れて焼き上げる工程のことです。焼成時にスチームを使ったりするパンもあります。
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